都議会防災対策特別委員長・東京都議会議員
高度防災都市東京へ

 空が澄み、渋谷の街路樹も晩秋から冬支度の趣。そして師走、新年へ。皆さんお元気ですか。東京の“おいしい水”と“きれいな川”を目指して、水道・下水・交通の公営企業委員会でがんばってまいりました東京都議会議員・大津ひろ子です。
 その結果、平成17年1月から水道料金を平均2・2%値下げ!を都議会で決定、という久しぶりにうれしい報告ができます。また会期中、渋谷駅前通が大雨時に冠水したことを受け、水害で密接に関係する上下水道についてまとまった議論を行いました。私の信念でもある、おいしく安全な水ときれいな川へ。その具体像を、都議会の議論を通じてお知らせいたします。


明日の“東京水”を決めた秋の都議会(第3回定例会9月21日~10月7日)

明日の“東京水”を決めた秋の都議会(第3回定例会9月21日~10月7日)

大津ひろ子

 ここのところ、納税者が聞く話は負担増ばかり。そんな中、水道料金の値下げを決定しました。公共料金の筆頭と言える水道料金が10年ぶりに改定されたわけですが、その要因は生活者に重点を置いて考える必要に迫られたからです。これまでは経済成長優先、大口使用の増大対応に目を向けた料金体系でした。そのため一般家庭の基本料金の使用水量基準は10立方メートルと高水準で一律でした。これだと一人暮らしの家庭や節水努力をして基準量以下で収めているお宅まで高めの同一料金を払わなければなりません。

 今回の改定で、基本料金で使える水量は10立方メートルから5立方メートルに縮小されます。この結果、世帯数の少ない家や節水している家庭は値下げとなります。いっぽう8~22立方メートル使用する家庭は若干の値上げとなる見込みです。


口座振替で割引に

 そこでもうひとつ割引の工夫を導入しました。水道料金の口座振替です。口座振替により、1ヶ月50円割引になり、水量で値上がりに該当するお宅も、トータルで負担減にできます。水道使用量で1・3%、口座振替を足すと、都民全体では2・2%の水道料金値下げが、平成17年1月から実現します。

銭湯、生活保護世帯を守れ

 全体の値下げのかたわら、一部には負担増の方が出てしまうことが私たちの議会での議論で浮かび上がってきました。生活保護世帯で公衆浴場事業者などです。特に生活保護世帯は全支給世帯の半分以上の6万6千世帯が値上げとなる試算。大津ひろ子は、こうした人たちについての配慮が必要と考え、特別の減免措置を求める付帯決議をつけて議決に臨みました。これにより、生活保護世帯と公衆浴場だけでなく、児童扶養手当・特別児童扶養手当受給者にも拡げられた料金減免が11月末に決まりました。 [ 写真:都民の水の安全のため議会と現場の両立が立脚点 ]

都議は都民のレントゲンや顕微鏡の役割

三宅島 立ち枯れた木の前で 水道料金の値下げは嬉しいことですが、どんな仕組みで可能になったのか、他にツケがまわらないか。議員の仕事は、細部にまで立入り都政・都民税使途の健全さを検証してくることです。
 水道料金の財政収支見通しは、平成16年度から18年度まで156億円の累積資金不足額。これに対し自助と企業努(工事費や経費コストダウン)で都は315億円を確保しました。これで収支不足を解消し、くわえて料金値下げを実現して、平成18年度末に収支を均衡させる。これが都の考えている計画です。
 大津ひろ子の目に留まったのは、企業努力として行われる土地の売却でした。26億円を見込んでいるのです。都民の財産である土地はいったん処分してしまうと代替地取得は困難なもの。「土地の切り売りで今後も値下げを続けていくのか。軽々と処分せず、将来を見据えて慎重に」と都に提言しました。おいしい水は、現場の力、政策、そして経営と会計の努力で作る結晶。このように、議員の使命は普通には見えない細部にまで入り込み、都政・都税の健康度を監視する、まさにレントゲンや顕微鏡の役割を果たしているわけです。

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都議会ツアー常時開催中

形になります、ひろ子の声が、都民と渋谷のために

各委員会・議会で実を結んだ大津ひろ子の発言・質問

本会議の一般質問、委員会での発言。大津ひろ子は、水、産業、暮らし、渋谷と、質問や発言の機会を形にできるよう努力してきました。議員の言葉には力があります。それは有権者の付託を受けているからで、言葉は行政の取り組みという形として実を結びます。

●千客万来の渋谷・東京へ

 3月に一般質問した「千客万来の東京」と、観光政策整備と人材開発。その後半年余り。まずは都庁、羽田、浅草の3ヶ所のみだった観光客の情報窓口、東京観光センターが100ヶ所に増加となりました。渋谷の観光の顔である原宿・表参道地区にも設置されるよう提案しています。街の魅力を増やすためにはそれを発信していく人材開発も大事です。10月から開講の「観光まちづくり東京プランナー塾」に渋谷区民にも参画してもらえるよう取り計らいました。情報とい人というソフトの面からウェルカムトーキョー・シブヤが実現中です。

●快適な首都東京生活へ 山手通り環状6号線の整備事業

 生活に直接間接に影響している環状6号線整備工事。現在94%の進歩状況です。工事に際しては地元への説明会や個別の対応など、きめ細やかな説明を行うとともに、地元の要望を取り入れるよう要請し、首都東京にふさわしい風格と魅力を持ちつつ、利用しやすい道路にと質問・提言をしています。電線類を地中化したり、歩行者と分離した自転車通行帯を設置したりと、みなさんに安心して通行していただける配慮がなされます。

●太陽を奪っても逮捕されないなんて・・・高層建築物の紛争に乗り出す

 道路とともに渋谷区の街づくりを左右するのが増加するマンション等の高層建築。住民感情を無視した建築は、決していい街になりません。50年後100年後に良かったと思える町並みにしたいものです。現在の国による規制では、東京都のできることは紛争調停が主なもの。「学校に影(ビル)を落とさないでほしい」というたくさんの声をいただきました。もっと住民と生活環境の側に立った建築条例の改正を都に検討するよう、適正な建築行政を都に訴えていきます。

●ゴミ行政は、入口と出口改革が肝心

 プラスチックのゴミ出しが、変わりつつあります。現在、ゴミの収集・運搬・処分は区の仕事です。ところが焼却で出る最終処分ゴミと不燃ゴミは、都の責任で2つの処分場に埋めています。けれども、この処分場が満杯の見込みです。現在、都の最終処分場に持ち込まれる区部の一般廃棄物の半分がはいプラスチック。また23区の不燃ゴミの廃プラスチックの8割強が容器包装。区などは収集したプラスチックの置き場確保が難しく、経費の増加に頭を痛めています。プラシチック容器が多くを占める実情からすると、入口と出口から改革しないと解決はできません。入口としては、07年に見直される容器包装リサイクル法をさらに充実させ、ゴミを元から出さず資源としてリサイクルするということです。そして大津ひろ子が議会で力説したのは、「サーマルリサイクル」というもうひとつの道。焼却技術の進歩で、プラシチックは燃やしてもダイオキシン等の害が出なくなっています。環境省もこの路線を進めています。プラスチックを燃やすことで、不燃ゴミの埋め立て問題を解消し、焼却時に出る熱などを回収しエネルギーとして利用する。新しい循環会社の形です。私の提案しているこのサーマルリサイクルも、間もなく動き出します。そうすれば、普段のゴミ出しの際「プラスチックは燃えるゴミ」と、暮らしが変わってきます。

大津ひろ子の視点

―人と文化の継承―

 渋谷は神社がたくさん。秋はお祭りの季節でしたね。私も町内の御神輿を担ぎました。昔、御神輿は牛が引いたといいます。そして人が担ぐようになったわけです。ところが今は担ぎ手不足の世相。車で御輿を乗せて走ったり、中には飾っておくだけの所も。実際外部からの応援が来ないと御輿渡御は成り立たなくなってきています。若い人の顔が地域から見えなくなり、人と文化の継承に危機感を感じます。
 この危機感が街の安心である防犯にも表れていると思います。地域から人の生の息吹や往来が少なくなるのに比例して犯罪は増加しています。たしかに防犯カメラなどお金や技術を導入すれば、長崎の児童殺害での犯人検挙のように一定の成果は上がるでしょう。
 けれども本当に大切なのは人間のカン。「この家はあぶない」とかを感じるカンは、人間の普段の行き来やコミュニケージョンによって培われるものです。今年から始まった町会での防犯パトロールには自分の命は自分で守るを合言葉に、たくさんの人が時間を合わせて参加し、私も積極的に加わらせていただいています。自分の安全、子供の安全という目的なら、たくさんの老若男女が時間を合わせて出てこられるわけです。こうした地域の人の交流から生じる「カン」と「営み」が自然と御神輿にもつなげられたら、人と文化は伝承し続けるのだと感じています。

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大津ひろ子トップ当選を振り返る

おいしい水はきれいな川から飲んで安心の水は、流しても安心の下水から

 ヒートアイランドのためか、今年は瞬間的豪雨が目立ちます。9月4日、東京で76ミリを記録した瞬間豪雨では、渋谷駅のハチ公前が膝上ほどの冠水。タクシーは車内まで浸水し、地下鉄は流れ込む雨水に土嚢(どのう)や止水板で対処したほど。松濤1丁目の住宅では地下室に水高1メートルもの水が扉を壊して浸水。幸い死傷者は出ませんでしたが、今後の水害対策は一刻の猶予もできません。
 渋谷区の場合、洪水の元と危機管理の要は河川より下水道です。平成11年にも起きた浸水を機に策定された「雨水クイックプラン」。特に渋谷駅周辺で雨水を溜める貯留管を整備するとともに下水道管の能力増工事を平成14年から着手させています。
 けれど水害はいつ起こるかわかりません、時間の余裕はないのです。大津ひろ子は、この秋の議会で、来年度末までの工期を前倒しで完成させるよう申し入れました。
 くわえて考えなければならないことがあります。都市機能と下水道を整備するほど、街がコンクリート漬けとなり雨が地下に自然に染み込まなくなっています。その結果、下水の規模を拡大し続けても、それ以上の水が出てしまうという悪循環。理想は、降った雨が大地に染み込み、土がフィルターとなり、そこからミネラルなどおいしい水の成分をもらった水が、都民に還元されるサイクル。こうしたおいしい水づくりは、水害対策と表裏一体なのです。

安心できる街と暮らしのための新条例自動回転扉

都議会では、都民の安心を増やすための条例がいくつも可決されています。ビルの大型自動回転扉がゆっくり動くような義務づけがその代表、今年3月の六本木ヒルズの事故のような悲劇が繰り返されないよう、大型自動回転扉の構造、用途、維持管理に関する安全基準が、東京都建築安全条例に盛り込まれました。事故のあった六本木ヒルズの回転ドアのスピードは毎秒80cm。11月から新規に作られる回転ドアは、一般だと65cmに、病院等は50cmにまで規制されます。

がまんしたり泣き寝入りせずに、行政に対して行動しよう―都立ろう学校

現在都には聴覚障害の子供が通うろう学校が8校あります。ところが合併により4校になってしまう案が出てきました。直接お目にかかったご両親は、現在の品川の学校から大塚まで通わなければならなくなると訴えます。片道2時間の通学。絶望にも似た思いを、ご両親たちは仲間を募って都議会への陳情という行動に転換しました。結果として廃校にせず分校として残し、20年を皮切りに各地の養護学校の中にろう学校教室を設置していくことになりました。
一人の声が議員を動かし、会派を動かし、議会を動かす過程に携わって、「がまんしたり不都合に泣き寝入りせず、行政に対し行動すること」の大切さを私自身勉強させていただきました。

MXテレビ「東京モノモース」で物申しました

都民と都議が直接対話する東京MXテレビの人気番組「東京モノモース」。
10月9日と12日の放送に大津ひろ子がTV出演しました。
「少子社会と東京の未来」がテーマで0.99になった東京の出生率、なかでも一番低くなってしまっている渋谷の現状、女性と育児、住居環境、仕事などについて発言しました。「もっと社会がゆとりを持って、結婚も育児も包み込めるようにみんなで変えていきましょう」とアピールするとたくさんの参加者がうなづいておられました。


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